オニシモツケ−鬼下野 (2008.6.5(月山)、2009.7.16(八方尾根)、2010.8.2(栂池自然園))
 Filipendula kamtschatica


 中部地方以北の高山で必ず目にする植物で、群生して白い花をいっぱいに付ける。湿原には特に多く見られ、栂池自然園に行くと先ず入口の木道の周りで出迎えてくれる。鬼シモツケと言うだけあって、5裂した大型の葉は鬼の手のひらのようで、各先端は鋭く尖っており重鋸歯がある。托葉は茎を抱いている。背も高く、大きいものは2mにも達する。
 花期は6−8月で長い。6月初め頃は、やや褐色がかった蕾であるが、やがて白くなり、5-8mmの花を開く。散房花序に無数の花が集まる。花弁は5個で、雄蘂が長く特徴的である。栂池自然園では8月中頃でも咲いている。
 学名は Filipendula kamtschaticaで、バラ科シモツケソウ属の多年草である。中部地方以北の山地に生え、関東以西に生えるシモツケソウと分布を二分する北方種である。kamtschaticaはカムチャッカ地方のこと。

八方尾根で 2009.7.16




  花は5弁で、雄蘂が花弁の外側にはみ出す


月山 2008.6.5

  茎は長く2mにも及ぶ


栂池自然園で群生を写す 2010.8.2



礼文島ではまだ蕾 2008.6.5


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