イワギキョウ−岩桔梗
 Campanula lasiocarpa
 2009.8.20(立山-2500m)、2009.8.11(乗鞍岳-2900m)、2011.7.31(八甲田山-1300m)


 高山で見るキキョウは、イワギキョウかチシマギキョウである。立山登山で、室堂から一ノ瀬へ向かう途中、幸運にも両方を見ることが出来た。遠くに見えるときには、上を向いて咲いておればイワギキョウ、横を向いておればチシマギキョウと憶えているが、近づくと際だった違いがあるので分かり易い。
 まず葉を見ると、イワギキョウには鋸歯(歯牙)があるが、チシマギキョウには無い。ついで萼片を見ると、イワギキョウではここにも鋸歯(歯牙)がある。さらに、花弁を見ると、チシマギキョウには縁に長い軟毛がある。どちらも中部地方以北の高山に咲くが、ここまではっきり違うと、同定はとても楽である。
 学名は Campanula lasiocarpaで、キキョウ科ホタルブクロ属の多年草である。北海道および中部地方以北の高山に分布する。

立山の室堂−一ノ瀬間で写す(2009.8.20)



 花は上向きに咲いており、葉には鋸歯(歯牙)がある


 萼にも鋸歯(歯牙)がある。花弁は無毛。


八甲田山で撮影−花の細部が解る(2011.7.31)


乗鞍岳山頂付近で写す(2009.8.11)


 山頂付近の砂礫地に咲くものは、茎が短くか細い


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