イワオトギリ−岩弟切 (2009.8.20(立山室堂)、2011.7.31(八甲田山))
 Hypericum kamtschaticum var. hondoense


 オトギリソウ属の花は似ているので区別が難しい。オトギリソウは高山でなくても見られ、茎の先に花を沢山付けるので写真のものとは異なる。シナノオトギリとイワオトギリが写真の花に似ているが、この区別は葉の黒点や明点をじっくり見ないと難しい。ここでは、日本海側の高山に分布すること、シナノオトギリよりも葉が尖っていること、黒点が葉の縁のみでなく全体に散らばっていることなどから、イワオトギリと同定した。
 花期は7−8月で、5弁の黄色の花を付ける。蕾の時は赤く見える。草丈は10-30cmあり、群生することが多い。葉は対生しなかなか美しい。
 学名は、Hypericum kamtschaticum var. hondoenseで、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草である。中部から東北にかけての日本海側の高山で見られる。

8月の立山、室堂付近(2400m)で




透かしていないが葉に黒点がバラバラと分布していることがわかる


7月末の八甲田山(1500m)で


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