イワカガミも、高度を稼いだ後で見ることの出来る特徴的な花である。よく見ると、コイワカガミ、オオイワカガミの区別が付くようだが、パッと見て「オッ、イワカガミが咲いている」と言ってしまう。コイワカガミは花茎に付く花数が少なく(1−5個)、オオイワカガミは葉が大きい。鋸歯もイワカガミ/オオイワカガミの方がコイワカガミよりはっきりしている。イワカガミは花茎が10cmほどで、3−10個の花を付ける。5個の萼片があり、雄蘂も5個であるが、花冠はロート形で先端が細かく裂ける。 高山の草地や岩場に生えるが、厚手の葉に艶があって光るところから岩鏡と呼ばれるようだ。移植されている六甲高山植物園では5月に咲いていたが、立山や栂平では7月に見た。 学名はSchizocodon soldanelloidesで、イワウメ科イワカガミ属の多年草。日本全土の高山に分布する。 |