イワアカバナ−岩赤花
 Epilobium cephalostigma
 2002.8.31(平湯峠-1350m)、2007.8.8(伊吹山-1300m)、2011.8.20(八島が原湿原-1640m)


 1000mを超す山に登るとよく見かける花である。淡紅色あるいは白色の小さな花が長く伸びた花茎の先端に付いている。花がポロリと落ちた後の花茎が棒のように伸びて残ることから、すぐにアカバナ属の花であるとわかる。葉は茎を抱き、長楕円の披針形で縁には小さな鋸歯がある。茎は赤みを帯びることが多い。
 アカバナ属にはアカバナ、ミヤマアカバナ、トダイアカバナなどがあるが、雌しべが棍棒状(最下段のアカバナ参照)でなく、丸い頭状になっているのはイワアカバナだけであるので、区別が付く。花弁は4枚で、先端が窪んで2つに割れている。
 学名は Epilobium cephalostigmaで、アカバナ科アカバナ属の多年草である。花期は7−8月。日本全土の山地に生える。

萼や花茎は赤みを帯び、開出毛がある。(2011.8.15 蔵王熊野岳)


花弁の先端は綺麗に切れ込んでいる


平開した花弁(2002.7 平湯温泉)


白いイワアカバナ(2012.8 伊吹山)


雄しべの先端に花粉が沢山付いている(以下は2007年8月に伊吹山で撮影)


葉は長楕円披針形で縁には小さいが鋭い鋸歯がある。



1本の全体像


群生しているものもある。比較的珍しい。



アカバナは雌しべの花柱が棍棒状になっている。(六甲高山植物園 2007.9.2)


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