木の葉が散ると、梢にかかるヤドリギがよく見えるようになる。
梅本さんからヤドリギの写真が届きました。解説も梅本さんです。 *********************************************************************** 和名 : ヤドリギ 学名 : Viscum album var. coloratum 科名 : ヤドリギ科 分布 : 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国等 今の季節、落葉した大木の枝に、毛ダマのような塊を見掛けることがあります。 近づいてよく見ると、其れは常緑の植物である事が判ります。 (画像:エノキの大木に寄生する様子です。) 之が所謂、「寄生木(ヤドリギ)」です。本種は、単に着生する植物と異なり、 宿主の幹に根を食込ませ、其の「寄生根」から養分、水分を吸収しています。 「ヤドリギ」の母種は、欧州、アジア西北部に分布する「オウシュウヤドリギ」と いう木で、果実が白く熟します。之をクリスマスの飾りに用いる事から、 「ヤドリギ」も、同じ用途で利用されるので、 今時分、不意に見掛ける事がございますね。尚、「ヤドリギ」の果実は、 画像の様に淡黄色に熟します。 本種の興味深い特徴に、果肉が粘るという性質が挙げられます。 之は、鳥により果実が食べられた際、糸を引き粘る事から、 糞に絡んで種子が枝に辿り着く仕組みになっております。 この様に、動物によって食べられる事で遠くへ運ばれてゆき、 其の糞に混じり排出される事で分布を広げる種子を、 「動物摂食散布種子」と呼びます。中でも、鳥類による役割は、 広範囲に均一な散布が期待できる為、重要となります 。とても興味深いものです^^。 (H11.12.撮影、世田谷区砧公園にて) ************************************************************************* 山登りの好きな長友さんから、金色に輝く綺麗なヤドリギの実の写真を頂きました。 ************************************************************************* ヤドリギの春の花はこちらからご覧下さい。 |