初夏の黄色の花は、緑に映えて爽やかである。 イギリス在住の明美さんから素敵な花を写真を送っていただいた。お便りの一節に次のように書いてある。 日本名でキバナフジと呼ばれているようですが、日本には無さそうです。大きな木になると3メートルくらいあり、花が満開になって下から見上げると降ってくるようです。晴れた日は青い空に黄色が映えてとてもきれいです。」 Golden rainは、写真を見るとピッタリの名前である。日本には明治初期に渡来して、一般には、キングサリ(金鎖)あるいはキンレンカと呼ばれている。街ではなかなかお目にかからないが、植物園にはよく植えてある。 エニシダなどと同じ、マメ科特有の形の花を咲かせる。5-6月、若葉を背景に、金色の花が房になって初夏の風に揺れる様は風情がある。落葉低木で、藤棚のように作ることもできる。なお、キングサリにはcytisineというアルカロイドが含まれており、全体として有毒植物とされているので、口には入れないことが肝要である。 学名はLaburnum anagyroidesで、マメ科キングサリ属である。ヨーロッパ南部原産。 |