イヌツゲ−実 (2000.12.30)
 Ilex crenata


 年の瀬の墓参りに出かけた。父と祖母にこの一年を感謝するためである。
 墓所に植えてあるイヌツゲの木は、数年前までは元気が無かったが、 今はしっかりと大地に根をはり、枝も葉も見違えるようになった。 母が丹精して面倒を見たからであろう。
 近づいてみると、いっぱいに黒い小さな実が付いている。40年近く前、この墓が出来た時に植えた小さな木は、何度も枯れそうになりながらようやくしっかりと根付いた。けなげに墓を守っているイヌツゲをいとおしく思いながら、「よく頑張ったな」と声をかけてシャッターを切った。
 イヌツゲは花も地味で、5月に咲く白い花に気付く人は少ない。
 学名はIlex crenataで、モチノキ科ツゲ属である。




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