京大理学部植物園の入り口に、ひときわ高い落葉樹が立っている。3本ほどが競い合って天を突いている様子は気持ちがよい。先日ふと見上げると、高い梢に白い花が咲いている。高いので色も定かでない。ズームを最大にして写真を撮った。 熊笹を分け入って、名標板のある木の根元にたどり着いた。本州以南の比較的暖かい多雨の地方で見られるチャンチンと言う木であった。6−7月、円錐花序に多数の花を付ける。葉は羽状複葉でウルシなどに似ている。小葉は10-20枚が付く。木や花には独特の香りがあり「香椿」と呼ばれる。秋には、刮ハを付けるが、弾けると花びらが開いたようで美しい造形になる。 ウルシ科に「チャンチンモドキ」と言う木がある。確かにチャンチンに似ていて、パッと目には区別がつかない。しかし、5月に咲く花はチャンチンと異なり紅色であり、実は梅のように大きい粒である。 学名はCedrela sinensisで、センダン科チャンチン属で、中国原産である。学名は、Toona sinensisと言われることもあり、英名はchinese cedarである。 |