福岡県篠栗町の 「大和の森の巨杉群」
  (2003.5、藤山さん)


 藤山さんの「九州の旅」からの写真である。福岡市の東、篠栗町の若杉山一帯は杉の巨木が次々と発見され、大和の森と名付けられている。この森のシンボルは「大和の大杉」で、樹高40m、5本の幹の合計幹周が16.51m、樹齢は2000年といわれる。以下に藤山さんの楽しい紀行文をご紹介しよう。この森の代表的な5本の杉の写真には、それぞれ川柳を付けてくださった。
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 五月の空に誘われて9カ月振りに酔狂の旅にでました。行き先は、登山家、今井通子さんが4月5日経夕刊に記事にした福岡、若杉山の大和の森です。国有林の巨樹百選に選ばれ、地元有志が一時間半前後で巨大杉を見てまわれるルートまで作ってありました。ただ私は、森の佇まいと独りだけの開放感に誘われ、すっかり少年時代に還り、役の小角気分で「犬のマーキング」ならぬ野糞で体調を整え、「野糞する原生林に湯気しばし」と山頭火ばりの一句を捻り、谷、崖、原生林を駆け回り(ほんとうはヨタヨタと)、道に迷い、数時間かけた爽快な探訪となりました。
 添付写真の5本が代表ですが(何れも樹齢1500−2000年)ご覧のように歪みが酷く節穴も多く建築材としての杉(語源は「直ぐ」)のイメージとは程遠い代物でした。しかし、別に樹齢7−8百年で主幹の大きさが二抱え以上もあり綺麗な美肌で地上10M位まで枝の無い「ザ.巨杉」があちこちに元気に育っていました。今井女史は「屋久島に匹敵」と絶賛しています。わたしもこの「大和の森」は、「屋久島」「十津川玉置神社社叢」と並んで、奇跡的に残っている巨杉の原生林だと思い嬉しくなりました。
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 「大和の森」へは、JR篠栗線の篠栗駅で降りて、若杉山登山入り口をたどる。案内板や展望台がしつらえられた全長2kmの遊歩道がある。

大和の大杉 幹周り16.15m 樹高40m  一卵性?すっきりデッカイ大和杉


綾杉   幹周り6m 樹高20m 綾杉はアバタだらけのデカイ奴


七又杉 幹周り9.8m 樹高20m 千年のガキ大将ぶり偲ばれて


ジャレ杉 幹周り11m 樹高25m 何ジャレル?観る我が息もハーハ―と


トウダの二又杉 幹周り6.9m 樹高30m 相棒を千年前より捧げ持つ


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