石徹白の白山中居神社の奥に巨大な「浄安杉」があり、石徹白の大杉とはまた違った趣がある。豊田理研の伊藤先生たちも勿論浄安杉を訪ねられて見事な写真を送って下さった。私たちが25年ほど前に訪ねて写した写真とは雲泥の差である。 この木へは、白山中居神社の社殿から左手の道を裏山に登っていく。社殿の標高が730m程度で、浄安杉のある尾根が800m付近であるから、70mほど急坂を登る。距離は300m程で、道はしっかりしている。周囲のブナ林を見ながら登って、少し汗をかいた頃に巨大な浄安杉が目の前に現れる。 浄安杉は目通り幹周12.1m、樹高32mで、樹齢は1000年を超えると推定されている。岐阜県で第4位の杉の巨木で、県の天然記念物に指定されている。地上1.8mで2幹に分かれ、それぞれの幹周は8.0mと6.5mである。さらにこれら2幹は地上3.5mと5mのところで2幹に分かれ、遠目に見ると4本の杉のように見える。昔、中居神社の別当寺に円周寺という寺があり、1760年にこの寺の住職になった浄安という僧が、白山登山の途中で寺に宿泊する人々からの喜捨で貯めた大金をこの木の下に埋めたという言い伝えから「浄安杉」と名付けられた。 白山中居神社までの交通は、「白山中居神社の森」のページに詳しい。 |