岩手県西和賀町の「泉沢の一本杉」 (2022.7.14、豪さん)


 豪さん撮影の岩手の巨木の一つ「泉沢の一本杉」である。この木も県道1号線に沿っており、「山祗神社の姥杉」から更に南下した西和賀町泉沢の集落にある。一本杉は沢内小学校のすぐ横にスックと立っており、小学校のシンボルでもある。もうすぐ150周年を迎える小学校卒業生などにふるさと情報を発信する情報誌の名前は「一本杉通信」と名付けられた。
 泉沢の一本杉は、樹高30m、幹周4.4m、樹齢350年あまりとされ、町の天然記念物に指定されている。小学校とは県道を挟んで向かい側であるので、学校の窓からはよく見える。樹形は美しく、幹もがっしりとしていて健康である。沢内の民話によると、昔、泉太郎治という人が、旅人の憩いのために杉並木を作ったが、木は次々と切られて、最後に残った一番若い木がこの杉であったと伝えられている。
 現在の校区内の人口は700人余りであるが、15年後には500人に減少し、小学生の数は10人未満になると考えられている。町では危機感を持ち、補助金を出して東京などからの移住を推進している。
 泉沢へは、東北新幹線/東北本線の北上駅から出るJR北上線の「ほっとゆだ」駅で降りて町営バスに乗ると約40分で泉沢に着く。バス停で見回せばすぐに一本杉が見つかる。バスは平日は1日7本であるので、時刻を調べて出かけたほうが良い。日月金土曜日には、盛岡バスセンター/盛岡イオンモール前から泉沢方面へのバスが日に1本出ている。車の場合には、東北道を北上JCTで秋田道に乗り換え、湯田ICで降りて県道1号線を盛岡方面に向かう。泉沢まで21kmで約30分である。

沢内小学校前にスックと立つ一本杉。右手県道を挟んで小学校である。


木の向こう側が県道、左手に小学校。


がっしりとした綺麗な幹



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