岐阜県白鳥町の「石徹白の大杉」 (1998.8.17)


 昭和32年に国の「特別天然記念物」に指定された代表的な杉の巨木である。 環境庁調査によると我が国5位の杉の巨木となっている。さすがに大きな木である。 特別天然記念物に指定されているだけのことはある。ただ、残念なことに、 正面(看板のある方向)側の半分はほとんど枯れており、反対側の幹がこれに代わって 伸びつつある。写真で見ても、裏側から写したものに力強さがある。全体の 目通し幹周り14m、樹高24m、樹齢1800年と推定されている。
 石徹白は岐阜県と福井県の県境に近い奥美濃の村であって、九頭竜川の源流に 位置する。交通は、美濃太田発の長良川鉄道あるいは岐阜発の高速バスで 美濃白鳥に入り、ここから石徹白村の管理バス(一日2−3本)に乗って、 石徹白の上在所終点で降りる。ここから、九頭竜川源流を2時間遡上し、 「石徹白の大杉」の看板を見つけたら、右手石段を尾根に向かって登る。 420段の石段を登り切ると、そこに大杉がある。
 この道は、白山への登山道の一つとして有名で、石徹白の大杉はその道標の 役割を果たしてきた。ここから、一の峰・二の峰・三の峰そして別山を経て 2700mの白山御前峰に至る。上在所から大杉への登り道までの間は最近舗装され 車でゆくこともできるが、道が細い上に降雨量が多いときには危険である。 今回は豪雨の後であったので、道にかなり大きな石が崩れ落ちていたり、 滝のように流れが道を横切っているところがあり不安を感じた。 もちろん、天候さえよければ快適な道であろう。
 上在所の白山中居神社の裏山には「浄安杉」があり、また、 白鳥から石徹白に向かう途中には素晴らしい「阿弥陀ヶ滝」があって、 一見の価値がある。




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