和歌山県新宮市の「熊野速玉大社 のナギ」 (1997.5、2010.1.12(新田さん))


 ナギは日本では紀州、四国の南部、九州南部のみに育つ常緑の針葉樹である。針葉樹であるが、見かけは平たい葉をしており葉脈に中央線が無く、ちょうど笹の葉のように見える。ナギは凪に通じているので、ナギの木は神木として植えられ、その葉はお守りとして、家内安全・海上安全・縁結びにも御利益があるという。幹は所々朱色の斑があり、よくそれと分かる。雌木と雄木があり、雌木は5月に松や杉と似た花を付け、小さな丸い実となる。
 新宮の熊野速玉大社のナギは日本一といわれており、国の天然記念物に指定されている。幹周り6m、樹高は20m、樹齢約1000年といわれる。
 JR紀勢線の新宮駅で降りて、北西方向に1km余りである。タクシーに乗っても良いし、歩いてもそう遠くはない。なお、熊野三山とは、本宮町の熊野本宮大社、那智の熊野那智大社、そして、ここ、熊野速玉大社の三大社を指している。

新田さんに送っていただいた最新のナギの巨木の写真(2010.1.12)




以下は1977年に撮った写真。カメラの性能が悪く解像度がない(1997.5)。



    このナギには「ぼうらん」と呼ばれるランが宿り木として育っており
    県の記念物に指定されている。写真中央の葉である。写真にはナギの花も
    写っている。


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