鹿児島県蒲生町の「蒲生の大楠」 (2004.8.29)


 台風16号をついて日本一の巨木を見に行った。既に投稿写真を頂いているが、この木ばかりは自分の眼で見たいと予定を立てた。鹿児島県への台風の上陸は、幸い翌日となったが、最大瞬間風速60mを記録した。
 写真で見るのと、実物に触れるのとではさすがに大きな違いがある。特にこの木は大きすぎて写真には収まりきらないから、一層違いが顕著である。その巨大さと根元の迫力、木全体が醸し出す重量感と威圧感に圧倒された。木の旺盛さにも感心した。しっかりと大地をつかんだ根の迫力も感動的である。根方には大きな空洞があって、人が入れるようになっているが、木全体としてコンクリートで塗り固めたような跡がなく、伸び伸びと育っている。大切に保護されてきたのであろう。テーピングの全くない横綱を見る思いである。ちなみに、樹高30m、目通り幹周24m、根回り33mで、樹齢は1500年と推定され、国の特別天然記念物に指定されている。文字通り日本一の巨木である。樹根の空洞直径も4.5mとあるから、10畳敷きの広さである。
 飛行機で鹿児島空港に降り立つと、蒲生町までは快速バスが出ていて便利である。蒲生町役場前のバス停からは、歩いて5分ほどの距離である。八幡神社には巨木が多く、榧、ムクロジ、樅なども見事である。もう一本、楠の大木(幹周7.42m)がある。大楠が無ければ巨木として立派に通用する大きさであるのに無名であるのが気の毒に思えた。

右横の人の大きさと比べて下さい





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