北海道美瑛町の「森の神様」 (2005.8.11、西村さん)


 昨年1月に西村さんから送っていただいた北海道29本目の巨木である。西村さんからの投稿を心待ちにしていたのだが、実は既に投稿していただいていたのを見落としていたという不注意で、掲載が1年以上も遅れてしまった。以下は西村さんの名解説である。
*********************************************************
 大雪山のふもと、天人峡温泉の近くの鬱蒼とした森の中に大きなカツラがひっそりと佇んでいる。巨木100選に選ばれた、森の神様と呼ばれる巨木で、幹周11.5m、樹高31m、推定樹齢900年である。忠別川に近く、なだらかで広い大雪山系の山裾の一角です。どっしりと落着いた印象を受ける。写真に見るように多くのひこばえから構成され、一まとまりの大きな株を成している。森の中に大家族の一家がいるようである。幹周は北海道で最大級の大きさである。周囲は保存会によって下草が刈られて散策路なども整備されている。
 旭川市から忠別川に沿って東川町を通り天人峡温泉へ向う。忠別ダムの建設現場を左に見て道は森の中に入る。旭岳への分岐を過ぎて3.5Kmほどで右に大きな矢印の看板がある。「巨木・森の神様入口、これより400m」と神様も照れるくらい派手に大書されているので迷うことはない。巨木のすぐ近くに駐車スペースがある。神様の威厳を尊重しながら、森の静寂さを破ることなく、お参りして行きたいものです。
*********************************************************
 幹周11.5mは単幹であれば北海道最大の巨木と言うことになるが、多株なので順位は付けにくい。1991年の環境庁調査の巨木に記載がなかったが、巨木100選に名前が挙がったのは何よりである。既に西村さんから送っていただいている乙部町の「縁桂」は単幹で、幹周6.1mである。



木々のリストへ戻る