イチョウの変種に、ラッパイチョウ(Ginkgo biloba Linn. f. tubifolia)と呼ばれるものがある。葉の10-20%程度が、くるりとロート状に巻いたラッパ型をしているのである。全国で発見されているので、あるいはあなたの家の傍のイチョウの木の葉を注意深く見ると、ラッパイチョウがあるかも知れない。 そのラッパイチョウの中でも、昭和44年に日本で始めて発見され、巨樹としても有名なのが、奈良の御杖村の春日神社の木である。その木の写真を、橋本さんから送っていただいた。樹高20m、幹周5.4mで、奈良県の保護樹木に指定されている。 春日神社は、奈良県御杖村土屋原にあり、近鉄名古屋線の室生口大野の南東20kmに位置する。奈良から御杖村に向かう国道369号線(伊勢本街道)沿いにあり、榛原から曽爾村を通って御杖村に入り、青連寺川に沿って進むと土屋原トンネルを通る道と、町中を通る道に分かれる。街を通る方の道を選んで走ると左手に春日神社が見える。 |